仏具や調度に多く使われていた漆と貝の技術、「螺鈿(らでん)」を、
「洋服に沿うようなジュエリー」にプロデュースしたのが螺鈿ジュエリーのはじまりです。
◆これまで伝統工芸に縁のなかった大人の女性に向けた螺鈿(らでん)の技術を用いたジュエリー
「螺鈿」という美しい伝統工芸を、オトナの女性に知ってほしいという思いから
ジュエリーを製作しています。
伝統工芸とジュエリーの融合。
螺鈿はとても美しく観る人を引き込む魅力があります。
「仕事や子育てに忙しい大人の女性がきらきらと輝いて欲しい」
という思いを込め、日々製作しています。
青や赤に「きらきら」している部分。これは海の底に眠るあわび貝です。
あわび貝の「ほんの一握りしかない厳選された部分のみ」を贅沢に使用しています。
天然の色をそのまま使っているので、
同じ赤系、青系も全て色が異なります。オンリーワンの輝きです。
6メートルの世界遺産や、仏具、茶道具に用いられる伝統技法です。
下の写真は私の師匠である嵯峩螺鈿・野村 伝統工芸士・野村守の作品。息をのむほど美しく、吸い込まれるような魅力を持っています。
お茶道具の棗(なつめ)。手のひらに位の大きさです。
螺鈿ジュエリーの製作には最低でも3か月かかります。工程は30程度です。
土台の木を成形→土台に下地を塗る→きれいな部分だけを選び「貝のパーツ」を作る→漆で貝をひとつひとつ貼る
「貝を貼って終わり」、、、じゃないんです!
ここからがうちの工房が大切にしている「研ぎ出しの螺鈿技法」です。
漆が乾いた後(約1~3日後)器物の上にまた漆を塗ります。
真っ黒、黒すけです。
これをまた乾かします(1~7日)
漆が乾いたら、「漆を研ぐ専用の炭」で、貝の上の漆だけを研ぎだします。
視覚と、手に響く研がれている感覚を頼りに、少しづ~つ、丁寧に行います。
この工程と摺り漆工程を繰り返すと漆と貝が一体化した鏡のように表面になります。
工程はその後、表側を磨き、裏側も下地を塗る→上塗りをする→金具をつけて、
完成となります。
小さいながらも特別感のある螺鈿の輝きは、シンプルな洋服だけでなく着物やドレスにも合い、
存在感と高級感を出してくれます。
自分へのご褒美にはもちろん、お友達への誕生日、母の日の贈り物、結婚記念日・・・
大切な人への贈り物としていかがでしょうか。
世の中に唯一無二のこの輝き。
一生ものの小さな宝物として手にとっていただけると嬉しいです。
連日暗いニュースが流れていますね。
工房の理念である「心が穏やかになるものをつくる」のように、日々の生活に少しでも
作品を通じて明るさや輝きがご提供できればうれしいです。
皆様ご自愛くださいませ。
螺鈿ジュエリーが購入できるオンラインショップを開設いたしました!
みなさまの貴重なお時間のひと時に、是非のぞいてみてください。
ネックレス
https://sagaraden.com/shop/category/item/itemgenre/women/necklace
ピアス/イヤリング
https://sagaraden.com/shop/category/item/itemgenre/women/pieced-earrings
男性小物(タイピン/タイタック)
https://sagaraden.com/shop/category/item/itemgenre/men
職人紹介
野村拓也
1987年京都府生まれ。大阪大学外国語学部卒。スポーツメーカーで5年間勤務後、2016年家業に戻る。
ロサンゼルスでの留学経験を活かし、海外顧客獲得のための販路開拓や商品開発を行う。
また、海外旅行者の対応や体験工房の講師の他にも、ホームページやオンラインストア、SNSの管理などを行う。2017年よりパリのデザイナーとの商品開発プロジェクトにも父親と共に参加。
海外市場での新しい螺鈿の提案にも精力的に活動している。
伝統工芸士 野村守
1958年京都府生まれ。20歳で家業の仕事へ。
工業試験所で漆の技術を学び、塗から加飾(螺鈿・蒔絵)全ての工程を一人で行う2001年「伝統工芸士」認定。
2015年「本物を必要としている方へ」と「MAMORI」ブランドを立ち上げる。ファッションとしてだけではなく、世代を繋いで行くおまもりでありたいという願いからブランドをスタートさせる。
2017年「未来の名匠」認定。2018年独楽文様棗が「日本伝統工芸士会 会長賞」受賞。
螺鈿職人 のむらまり(この記事を書いた人)
1984年京都府生まれ。営業事務、伝統工芸の商品開発運営の仕事を経て、2011年家業に戻る。
2014年ばらをモチーフにした螺鈿ジュエリーが、「京ものユースコンペティション」準グランプリ受賞。
2015年ミラノ万博に参加し、日本館内で螺鈿の技術や歴史などの紹介を行う。
仕事や家庭に忙しい大人の女性を応援するブランドとして、MARI NOMURAを立ち上げる。2児の母。
工房兼店舗 外観
嵐山の店舗は、宮大工さんによる数寄屋造りの建物です。
渡月橋からは少し離れているので、比較的ゆったり散策のできるエリアになります。