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梅雨時期に漆が乾きやすい理由!?

 

日本は梅雨明けした沖縄以外、すべて梅雨入りしたそうですね(^O^)

毎日雨でなかなか暗い気分になりますが、漆の扱いにも実はとても関係があるんです。

そこで今回は漆の乾き方について説明させていただきます。

 

 

そもそも漆ってなに

漆は実は樹脂分であるウルシオールが主成分で、漆の名称もここからきてるのです!・・・のか?(たぶん)

人によっては、漆搔き職人さんが、木をひっかいて漆を摂取しているところをテレビなどで見たことあるかもしれません。

職人さんがとった漆はそのまま使えないので、我々職人が使いやすいようにろ過して精製していただいたものを使用しています。

漆の色味も黒や赤の印象があるかもしれませんが、顔料を混ぜることで様々な色漆も存在しますよ。(#^.^#)

 

漆の乾き方

一般的に「乾かす」というと、服は洗濯機で洗った後、太陽に当てたりヒーターで温めて、水分を無くすことで乾きます。

しかし、上記の原理と漆の乾き方とは全く違います。

なんと漆は、湿度が高いほうが乾くのです!(*_*)実際の原理と真逆なので、知らない方に説明するととても驚いていただけます。

「乾かす」という言葉によって勘違いしてしまうのですが、実際は空気中の水分と漆が化学変化を起こして硬化する、というほうが正確かもしれませんね(^^)/

ですので漆が一番乾きやすいのは真夏ではなく、実は梅雨時期になります。(真夏も湿度が高いので早いですが。。。)

 

梅雨時期は特に丁寧な塗りの技術が必要

薄く塗れば問題ないのですが、厚く塗ってしまうと、「縮み」が発生して、凹凸ができてグシャっと荒れた部分が出来てしまいます。

せっかく頑張って塗っても、縮んでいると本当にショックです。(私が未熟だからですが。。。(*_*))

縮みができる原理は、漆の表面が先に乾いても中が十分に乾いていないと、緩みのようなものが発生してしまいます。

熟練の職人さんでも、梅雨時期はとくに漆や気温、湿度のコンディションに気を配りながら作業されています。

こんなふうに実はいろいろ気を配りながら、漆器は完成していくのでした!(^^)/

 

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